【看護師の勉強ノート】輸液について③

こんにちは~おまめです!

前回の記事で一旦輸液のことは終わろうと思っていたのですが、大事なことに気が付きました。

輸液量の決め方と輸液速度について書いてなかった・・・

すみません。今回は第3弾として輸液についてまた書いていこうと思います!!

今日のテーマは、輸液量の決め方について考え方がわかること、輸液速度の計算できることです!!

輸液量の決め方

体液は、心臓・肺・腎臓が主に調節しています。

これらの臓器に、許容量以上の水分や電解質が速い速度で投与されると、心不全・肺水腫・代謝障害を起こします!

よって、まずはその人の1日に必要な水分量「必要水分量」を考えることが大事です!

1日の必要水分量を考える

この、1日の必要水分量を考えるためには、おおよその人間の1日のINとOUTのバランスを知らなくてはいけません!

この前の記事に書いてあるので、ぜひそちらを参考にしていただけると嬉しいです!!👇

【輸液の基本】人間の体のなか、半分は水

復習すると、1日の人間のINとOUTはこんな感じです👇

つまり👇こういうこと笑

ちなみに

発熱時や気温30℃以上の時は、1℃上昇するごとに不感蒸泄は15%上昇すると言われています!

食事と飲水がゼロ!便も出でていない患者さんの場合

つまり、必要水分量は、尿の量に400mlを加えた量になります(だいたい)

ここで注意したいのは、代謝水や不感蒸泄の量はひとそれぞれ違うし、発熱や下痢などの影響での変化も考慮しなければならないことです!

発熱などの影響も考慮した大体のひとの必要水分量は1800ml~2000ml前後と考えられています。

必要水分量の計算は4-2-1法

必要水分量もしくは、維持輸液量を考える計算式です!

鉄則(ルール)

①体重10㎏まで  4ml/時

②体重11~20㎏まで2ml/時

③体重21㎏以上  1ml/時

このルールを元に例題をやってみよう!

1)体重が4㎏の小児

①4㎏×4ml=16ml

   
必要水分量は16ml/時

2)体重15㎏の子

①10㎏までは 10×4=40
②残りの5㎏は 5×2=10

必要水分量は40ml+10ml=50ml/時

3)体重50㎏の成人

①10㎏までは 10×4=40
②次の10㎏は 10×2=20
③残りの30㎏は30×1=30

必要水分量は40ml+20ml+30ml=90ml/時

ちなみに

体重20㎏以上の成人であれば、①と②の足し算は「60」になる!
現在の体重から20を引き60を足せば時間の投与量がわかることになります!(こっちの方が簡単!笑)

欠乏量と喪失量の考え方

総輸液量は、必要水分量ってことでしょ?って思うのですが、実際はもっと多い量を投与しなくてはなりません。

なぜなら、点滴を必要とする患者さんは、何らかな原因で水分もしくは塩分が足りない状況が多いからです!

1日の必要水分量に加えて、発熱や下痢などで失った水分も余分に補給しなくてはなりません。

これが、欠乏量です。

また、点滴を開始してからすぐに発熱や下痢が収まるとは限りません。

何日間は続くことも考え、喪失するであろう水分の量も考えなくてはなりません!これを喪失量と言います。

つまり、総輸液量とは必要水分量と欠乏量、喪失量を足したものになると考えられます。

しかし!普通に考えて2000ml前後の必要水分量に加えて、欠乏量と喪失量も投与するとなるととんでもない量になります・・・

輸液が多すぎると肺水腫になる可能性もあるので、臨床では推定した欠乏量と喪失量の半量を投与する方法で総輸液量を決めています!(半量補正)

約8時間で尿量や下痢・嘔吐の量を検討し、輸液量を再調整するのが望ましいとされています。

ちなみに

尿がでていない場合は、尿が出始めるまでは細胞外液補充液を投与します。
(ラクテックやソルアセトFなどの等張性電解質輸液)

輸液速度の決め方

末梢静脈を用いて維持輸液をする場合、通常は500mlを2時間かけて投与するのがスタンダードらしい!笑

私は脳外科で働いていたので、500mlを24時間で落とすのが当たり前だと思っていました笑。

普通は2時間なのか・・・

鉄則

末梢静脈を用いた維持輸液は、500mlを2時間かけて落とす。

500mlを5時間で落とす時の計算(20敵/mlの輸液セット)

①1分間の輸液量を計算する

500(ml)÷5(時間)÷60(分)=約1.7ml/分

②1分間の輸液量に1mlあたりの滴数をかける
(20敵/mlの輸液セットの場合)

1.7×20=34敵/分(およそ1.8秒に1滴の速度

まずは1分間にどれくらいの量を落とさなきゃいけないのか考えます!
次に、輸液セットは成人用なのか(20滴/ml)小児用なのか(60滴/ml)考えます。
成人用は1ml=20滴小児用は1ml=60滴です。これがわかれば次は1分間に何滴を落とすか考えます!
上の例題では、1分間に34敵落とす必要があることがわかりました!
ここから、臨床で実際に速度を合わす際には、「30秒で17滴・・・15秒で8滴、だいたい1.8秒に1滴の速度か・・・」って感じで考えます!

こんなの毎回毎回考えてたら時間もかかるし、面倒です!!笑

早見表をつくって覚えるのが得策かなと私自身は思っています!

輸液滴下数の早見表

計算が面倒なら覚えればいいんです!!笑

早見表をみれば一発ですぐにわかります!

適当はよろしくないですが、何回も投与している点滴とかだと滴下数をだいたい頭で覚えちゃいます。笑

ソース画像を表示

ネットにたくさん早見表は載っています!是非参考にしてみてください!

まとめ

輸液ってほんとに難しいですよね。

患者さんの欠乏量とか、喪失量とかわからんよ~って思いますし、中々不感蒸泄の量まで考えて輸液って投与してないです。

全部Dr.の指示のもと投与していましたが、ちゃんと自分でも患者さんの状態を考えてアセスメントしなくちゃな~と考えました・・・

この、輸液量の決め方とかがかかっていることで、この人下痢続いてるけどこの投与量で大丈夫なのかな?とか考えたり、この投与量ちょっと多くないか?とか、しっかり観れるようになると思うんですよね!!

臨床では大事になってくると思います!

あちは投与速度も本日解説していきましたが、これはとっても基本中の基本!

投与速度は速すぎてもゆっくりすぐてもいけないです!

薬剤によっては急速投与で患者さんの死をもたらすものもあります!!

注意しなければならないし、しっかり知識がないとダメな部分だと思います!

私もいい復習になりました。最後まで読んでくださってありがとうございました。

長くなりましたが、輸液については今日で一旦お休み!(ほんとに笑)

おわり。

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