【輸液の基本】人間の体のなか、半分は水

こんにちはおまめです!

今回は輸液療法の2回目を予定していたのですが、こちらの記事は輸液療法⓪!

輸液療法を学ぶ前に最低限押さえておかなければならない生理学について書いていこうと思います!

記事が前後してすみません・・・

ちなみに前回の記事を読みたい方はこちらです👇

【看護師の勉強ノート】輸液について①

全然関係ない話ですが、今回からアイキャッチ画像のテイストを変えてみようと試みています!

基本のテイストを作ったので、そこに毎回手書きで文字を書いてくスタイルにしようかなと思います!

以後お楽しみに!笑

人の体重の半分は水

人の体重の約60%が水です。水というか体液です。

ちなみに新生児の赤ちゃんは75%で、高齢者は50%だと言われています。

年を重ねるとともに、生きるために必要な脂肪が増えて、水分が減るためだそうです。

人の体液の内訳

では一体、人の体のどこにそんなに水分があるのでしょうか。

答えは、いたるところです!笑

もう少し詳しくいうと、細胞の中(細胞内液)と外(細胞外液)です。

人の体は無煤の細胞でできていますが、その細胞の中にも水はあるし、外の血管や細胞と血管の間にある、間質と呼ばれるところにも水が存在します!

体内に存在する水分の内訳👇

水分の出入り「水分出納(すいぶんすいとう)」

水分出納は臨床では、IN/OUTバランスと呼ばれています。

1日の水分の出入りのことを表します。

では、実際に1日の水分の出入りについてお話していきます!

まず、人は1日に約1500~2000くらいの水を経口から摂取していると言われています。

もちろん水分摂取の量には個人差はありますが、水分というのは、水やお茶だけでなく、食べ物にも含まれています。なので、自分が飲んでいるよりももう少し多く経口から摂取していることになります。

ですが、口から水分を取らなくても、体の中では水が作られています!笑(なんと!)

これは、酸素が体の中で燃焼し、二酸化炭素と水を作り出すからです!この水分のことを、「代謝水」と言います!

この代謝水は1日に約300ml作られると言われています。

結果として、人は1日に経口摂取する水分量(1800mlくらい)+代謝水(300ml)で、体の中に入ってくる水分のトータルは2100mlくらいになります!

反対に!

1日に出ていく水分の量は、尿で約1300ml+便で100ml(下痢でないとき)+「不感蒸泄」で700ml。

トータルで2100mlくらいだとされています。この「不感蒸泄」といのは、人が呼吸などで、体表面から出ていく水分のことで、何もしていなくても1日に700mlもの水分がこの不感蒸泄で失われているということになります!

電解質ってなんだろう

電解質とは、水中で電気を帯びて電気を通すようになる物質のことをいいます。

五大栄養素のミネラルは、水に溶けて電気を帯びます→電解質です!

ミネラルには、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、硫酸マグネシウム(MgSO₄)、硫酸カルシウム(CaSO₄)などがあります。

ミネラルは水にとけると、電気を帯び、陽イオン陰イオンに分かれます!

塩化ナトリウム(NaCl)が水に溶けると、ナトリウムイオン(Na⁺)とクロールイオン(Cl⁻)に分かれます。

これは原子の構造と電子の移動によって起こっています。

は?って感じなので解説します。笑

物質を構成しているのは原子です。原子の構造がこちら👇

原子は電気的には中性です。しかし、原子が電子を失ったり、電子を余計に受け取ることによって、-か+に傾き電気を帯びます。これがイオンです。

塩化ナトリウムの例を👇

人体の体液に含まれる主な電解質とその役割👇

ナトリウム

ナトリウムは血液の調節をする中心的役割を担います。

特に細胞内と細胞外の水の出し入れの際にお仕事をします!

ナトリウムは細胞外液に最も多い陽イオンで、体内水分量の増減によって濃度が変化します。

鉄則

ナトリウムと水はニコイチ。
「体の中のナトリウムがなくなった=(一緒に)水がなくなった」

水とナトリウムは切っても切れない関係。

「ナトリウムの調整=細胞外液量の調整」ということになります。

水とナトリウム代謝や体液についてなど、前の記事にも書いてあるのでぜひこちらも参考までに読んでいただけると嬉しいです👇

【電解質異常】低ナトリウム血症とは

カリウム

カリウムは、主に細胞内にある電解質であり、神経や筋肉の興奮・伝達・収縮などにかかわる重要なはたらきをしています。

臨床でよく使用する塩化カリウム(KCL)は水に溶けるとカリウムイオン(K⁺)とクロールイオン(Cl⁻)に分かれます。

細胞内液によくあるので、採血などで採取する血清カリウム値では体全体のカリウム値を推測するのは難しいです。

体内にカリウムの約90%が細胞内液にあり、細胞外液にあるのはたったの2%といわれています。(あれま)

カリウムは交感神経やインスリン、㏗の変化によって細胞内と細胞外を移動し、調節されています。

よって、カリウム値の異常は、カリウムの摂取と排泄、細胞内外の移動の影響を考える必要があります。

血清カリウム値の急激な上昇は、心停止などの致死的な不整脈を起こす危険があるので、注意が必要です!

高カリウム血症について以前の記事に載せていますので、よかったらこちらも読んでいただけると嬉しいです。

[電解質異常]高カリウム血症について!
鉄則

塩化カリウムの1日の所要量(KCl3g)=約40mEq

ちなみにリンゴ1個のカリウム濃度は2.8mEqです。バナナは9.2mEq!

まとめ

この生理学は、輸液に関してだけでなく、疾患や症状の鑑別にも応用でき、臨床ではとっても大事です。

覚えておかなくてはいけないことの1つですね。

お役に立てるような内容でしたでしょうか。

本日も文章が多くなってしまいすみません。わかりにくい部分もあったと思いますが、何かあればお問い合わせホームに書いていただければと思います。

看護と電解質は切っても切れない水とナトリウムのような関係だと思っております笑。

検査値を見るうえでも電解質のことをわかってないといけないので、私ももっとこれから勉強していこうと思います!!

おわり~。

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