今回は、電解質異常の第二弾!
高カリウム血症について解説していきます!!
前回の最後に、脱水か高ナトリウム血症を解説するって言ってたんですけど、すみません。
先に高カリウム血症について解説しますー!
高カリウムはほんとに重要です!
重要というか、命に関わる危険な電解質異常なので、
先に解説しようと思いました! I
目次
血清カリウムの基準値
カリウムの正常値は、
3.5〜4.9mEq/L
しかも、98%は細胞内にあって。細胞外液には2%しかいません!!
つまり、容易に血清カリウム値は変化します!!
前回のおさらい☟
排泄とカリウム代謝
正常では、カリウムは90%尿で排出されます!
なので、腎機能が正常であれば、過剰にカリウムを摂取しても、高カリウム血症になることはありません!!
高カリウム血症とは
高カリウム血症とは血清カリウム濃度が、5.0mEq/Lのときのことを指します。
カリウムは普段、心臓や筋肉を動かすために働いています。
血中に過剰にあると、不整脈を引き起こす危険性があります!
高カリウム血症から死に至るかともあるので、早期の発見とアセスメントが必要な電解質異常だといえます!!
高カリウム血症の原因は、ナトリウの過剰摂取、細胞外シフト、カリウムの排泄量低下によって起こります。
①カリウムの過剰摂取
*輸血、K製剤の投与
*高カリウム含合食(生野菜、果物…)
②細胞外シフト
*pHの低下(アシドーシス)
*インスリン欠乏
*細胞崩壊
*高血糖
pHの低下は、体の中の酸塩基平行が酸性に傾くことです!
代謝生のアシドーシスでは、細胞外液のH +が細胞内に移行します。
その代わりに、Kが細胞外液に移動するため、高K血症になるのです。
インスリン欠乏では、細胞内でのKの取り込みを促進する働きがあるため、インスリンが欠乏すると、高K血症になります。
なんで❓って思うことばかりですね。
ザックリしすぎていてごめんなさい。
次回のstudyの記事では、酸塩基平行を解説しますね。
③K排泄量低下
*腎機能低下
*アルドステロン症
*急激な塩分制限
*Ⅳ型尿細管アシドーシス
*薬剤(スピロノラクトン、NSAIDs、ACE阻害薬など)
症状は、
*四肢の痺れ
*不整脈、頻脈、心停止
*筋力低下
*吐き気
血中カリウム濃度が6.5以上では、緊急対策が必要!
高カリウム血症の心電図波形
ポイントは、高い尖鋭化したT波です。これが有名なテント状T波というものです!
また、さらに高カリウム血症が進行いてくると、QRS波の幅が延長してきます。
治療は、
①超緊急的処置はCa製剤をゆっくり静注します。→心筋の興奮を抑える。
②緊急的処置はインスリン製剤や、重炭酸ナトリウムの静注または点滴投与。→血中のKを細胞内へ戻す。
③準緊急または慢性期では、利尿薬を投与します。→Kの体外排泄を促進。
このうち、②のインスリン製剤の投与では、低血糖症状を予防するために、インスリンと一緒にブドウ糖液も投与します!このことをGL療法と言います。このGL療法めちゃくちゃ面白いので、次回解説しますね!
まとめ
今回は、難しかったです!!
解説も、どこまで解説していいか分からないくらい濃いし、深いんですよね。
ザックリすぎて申し訳ないです。
高K血症は、主にインスリンの欠乏や、細胞崩壊、腎機能の低下や不全で起こります。
症状は、不整脈や脱力、四肢の痺れ、筋力低下、吐き気などです!
不整脈は重症になれば心停止に至り、迅速な処置が必要となります。
極めて危ない電解質異常であると覚えておきましょう!
代謝生アシドーシスとか、インスリンのくだりのところは、もう少し詳しくお話ししたいなーって思っているので、
次回からは、酸塩基平行、GL療法、尿細管の働き、ホルモンのこと(アルドステロン系)とか、
少しずつ勉強して、まとめていこうと思います!!
おわり。