こにちは!おまめです!本日も人工呼吸管理についてです!
今回は第3弾!
「換気モード」と「送気方法」についてです。
やっと呼吸器管理っぽい内容になっていきます!
前回までは、呼吸器を勉強する前に抑えておきたい基礎生理学の記事でした!
【看護師の勉強ノート】人工呼吸管理①呼吸生理の基礎 [看護師の勉強ノート]人工呼吸管理②ガス交換と低酸素について今回は、実際に呼吸にどんな設定があるのか、どんな換気の方法があるのかを書いていきたいと思います!
①人工呼吸器の換気モード(3つ)について、メリットとデメリットがわかる
②人工呼吸器の送気方法を理解し、初期設定がなんとなくわかる(笑)
今のところ、なんとなくわかってればよいと思います。
呼吸器は実際に見て、触って覚えるのが一番ですので!!
目次
結論!
人工呼吸管理の目的は3つです。
- 気道確保
- ガス交換の改善
- 呼吸仕事量の軽減
呼吸状態の改善とは、ガス交換や換気が改善することです。
その呼吸を行うためには、必要な呼吸仕事量を軽減し、空気を送り込む通り道(気道)を確保する必要があるのです。
さっきから、「呼吸仕事量」って言ってるけど何?って感じです・・・笑
呼吸仕事量とは、換気に要する筋肉たちの仕事量を表しています。
気道抵抗に逆らって空気を肺に吸い込むために使う量と、しぼもうとする肺の弾力に逆らって肺を広げるために使う量があります!(横隔膜や内外肋間筋など)
呼吸仕事量を軽減させる=呼吸に使う筋肉たち(横隔膜・外肋間筋)を楽させるということだ!
基本的な換気モードは3つです。
- A/Cモード(アシストコントロール)
- SIMVモード
- PSVモード(補助換気。SONTとも呼ばれる)
モードは3つありますが、やっていることは2つのみ!
①強制換気と②補助換気です。
強制換気は、機械(人工呼吸器)で換気の条件がすべて決められています。吸気の終了のタイミングすら決められちゃいます。
補助換気は、吸気の始まり、終了のタイミングまで、すべて患者さん自身(自発呼吸)で決めることができます。
この2つのお仕事の組み合わせが3パターンあるよ~ってお話です。笑(ザックリいうとね!)
詳しく書いていきます👇
【換気モード】①A/Cモード(アシストコントロール)
設定した換気回数の分だけ強制換気をする設定です。
※換気回数=呼吸数です
もし、自発呼吸があれば、その呼吸に合わせて(トリガーして)強制換気をします!
自発呼吸があっても、なくても強制換気をするのがA/Cモード
【換気モード】②SIMVモード
設定した換気数を強制換気で、最低限保証分として送気する設定です笑
は?って感じです・・・笑
必要最低限しかやりませんよ✋っていうスタンスの設定です!
あくまでも、自分でちょっとは頑張って呼吸してね。っていうやや冷たいモード。
自発呼吸がないor自発呼吸が設定換気回数を下回ったときに、A/Cモード同様に強制換気をします。
A/Cモードとの違いは、設定換気数以上の自発呼吸に対しては、サポートをしません。(PSVモードによる部分換気補助をします!)
自発呼吸がないor自発呼吸が少ない時は、強制換気、
自発呼吸が設定より多い時は、補助換気をするのがSIMVモード。
【換気モード】③PSVモード
PSVモードは、別名SPONT(スポント)と呼ばれることもあります。
このモードは、自発呼吸に対して補助換気をする設定です!
強制換気は全くしません!
自発呼吸に合わせて設定された圧までサポートするのみです。
PSVモードは、強制換気じゃないので、一回換気量や吸気、呼気のタイミングもすべて患者さんの自発呼吸に合わせます。
患者さんの自発呼吸に対して、補助換気のみを行うのがPSVモード。
以上が、換気モードの3つになります!
強制換気しかしないA/Cモード、強制換気と補助換気をするSIMVモード、補助換気のみのPSVモードです!
わかったかな?
私は何となく理解しました!笑
次は送気方法についてです!!👇
送気方法も3つあります!
- 量規定換気(VCV)=ボリュームサイクル
- 圧規定換気(PCV)=時間サイクル
- 補助換気(PSV)=流量サイクル
先ほど解説したモードのPSVがあります!
PSVって補助換気のみの設定なのですが、A/Cモードと、SIMVモードにはない送気方法なので、ここで紹介します!
【呼吸器の送気方法】呼吸のサイクルについて
人工呼吸器が、自発呼吸による陰圧や、流量の低下を感知して、人工呼吸を開始する時点を「トリガー」といいます。
吸気を終了して、呼気に転じることを「サイクル」といいます。
送気方法は、このサイクルの転じ方によって、VCV、PCV、PSVに分類されます!
【呼吸器の送気方法】①ボリュームサイクル(VCV)
量規定換気=ボリュームサイクル(VCV)です。
人工呼吸器から患者さんに、設定した換気量が送られたら(吸う息)、呼気に切り替わる(吐く息)送気方法です。
お!酸素がきた!設定の量が入った!よし吐く息の準備だ!
【呼吸器の送気方法】②時間サイクル(PCV)
圧規定換気=時間サイクル(PCV)です。
設定した圧を、設定した時間維持すると、呼気に切り替わる送気方法です。
お!気道に設定された圧がかかった!1.2・・・よし!吐く息の準備だ!
患者さんの一回換気量をみて、肺のコンプライアンスや吸気努力の変化を評価する必要があります。
【呼吸器の送気方法】③流量サイクル(PSV)
補助換気=流量サイクル(PSV)です。
呼吸器の換気モードでもある、補助換気のPSVモードは、自発呼吸の吸気流量が設定以下の流量まで低下した場合に、吸気が終了して呼気に切り替わります。
ちょっと①のボリュームサイクルに似ていますね笑。
お!自発呼吸の酸素が入ってきた!だんだん設定の量より少なくなってきたな~、もう終わりかな?よし!吐く息の準備だ!!
って感じで、①のボリュームサイクル(VCV)との違いは、絶対に自発呼吸であることです。自発呼吸で頑張るモードなので、自発呼吸の吸気の量が少なくなってきたら、吐く息に切り替わります。
モードと送気方法はできる組み合わせが決まっているので、描いてみました~👇
どんなひとでも、まずは初期設定のガイドラインをもとに設定をします。
一般社団法人 集中治療医療安全協議会(CCPAT)監修の“人工呼吸‘‘FCCSプロバイダーマニュアル第3版の中の文献を一部抜粋したものによると・・・
- 十分な酸素化と換気、呼吸仕事量の減少、患者と人工呼吸器の同調を目標とする。
- 慣れたモードで開始する。
- F₁O₂1.0から開始し、SpO₂92~94%を維持するようにF₁O₂を減量していく。
- はじめの換気量は8~10ml/㎏にする(体重は予測体重)。
- 呼吸回数は10~12回/分に設定し、患者さんの状態(特にpH)を見ながら呼吸回数と分時換気量を選択する。
- 酸素化を見ながらPEEPを設定する。
と、記されてます!
細かく解説していくと、F₁O₂とは、投与する酸素の濃度で、1.0は100%の酸素ということです。
換気量は、一回換気量のことです。
PEEPとは、呼気終末陽圧型人工呼吸の略だそう・・・笑。呼気の際に、肺胞がしぼみすぎてしまうのを防ぐために、陽圧に保つ設定です。肺胞に圧をあらかじめかけておくって感じです。
かみ砕いていうと、👇
人工呼吸器の最初の設定は、酸素は100%で流すこと!
換気量は、体重に8~10を掛け算した量(ml)!体重50㎏なら400~500mlってこと!
呼吸数は10回~12回/分
サーチレーションをみつつ、あらかじめ肺胞に圧をかけておく。
って感じです!!笑(ザックリね)
これで設定できた!OKではなくて、設定後の患者さんの呼吸状態を観察して、評価するまでが大事です!!
必ず設定後の評価を行うようにします!
人工呼吸管理の換気モードはどれを選択してもよい!(まじ?!)
まじです。笑
人工呼吸管理の目的を達成できており、患者さんに合併症を与えていないのであれば、換気モードや送気方法はどれを用いても構わないとなっています!
しかし、気道内圧のかかりすぎなどに注意して管理し、できるだけ早く人工呼吸管理を離脱することが大切!!
マジで長文。笑
長くなってしまい、すみません。
4000字以上書いたのは初めてかもしれません。
もうまとめまくったので、まとめはいらないんじゃないかと思っております。笑
お役に立てる内容でしたでしょうか?
わかりにくいところなどがありましたら、ぜひともお問い合わせページに書き込んでいただきたいです!!
人工呼吸管理第3弾終わりです!!
肺のコンプライアンスって言葉が何度も登場していたのですが、次回解説しますね・・・笑
次回は、グラフィックの見方に入っていきます!!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おわり。